サメが登場する映画といえば「ジョーズ」が真っ先に思い浮かびますよね。
サメが人を襲うというイメージは「ジョーズ」から来たとも言われており、見たことのない人でも「デーデン…デーデン…」という音楽は知っていますよね。
今やパニック映画の1ジャンルとして確立されたサメ映画ですが、実は、名作だけでなく迷作もかなりあるんです。
今回は人におすすめできる作品からかなり人を選ぶ作品まで、サメが登場するパニック映画12本を紹介します。
スリルを味わえる作品、笑える作品、B級・C級感満載の作品など様々なので、好みや今の気分にあった作品を選んでみてください。
筆者おすすめ!「サメ」が出てくるパニック映画の楽しみ方
本題に入る前に「あまり見たことがない」「そこまで得意じゃない」という人向けに、サメ映画の楽しみ方について軽く説明しておきますね。
サメ映画の楽しみ方
- 海という人間にとって不利な状況での恐怖
- 作品を彩る水着美女
- 華麗な死亡フラグ建築
映画なのですから好きなように楽しめば良いのですが、サメ映画にはいわゆる「お約束」も多いです。
上記3点はわりと多くの作品に共通するポイントで、当たり外れの大きいサメ映画を見る際には意識すると良いかもしれません。
1. 海という人間にとって不利な状況で襲われる恐怖
サメ映画ならやっぱりスリルを期待しますよね。
普段、出会うことのないサメを目の前にして、「人間はなんて弱いんだ」と絶望し、恐怖するわけです。
サメに限った話ではありませんが、海は神秘的な反面、怖さもありますよね。
この点は他のパニック、ホラー、サスペンスにない魅力でしょう。
2. 作品を彩る水着美女
海やビーチが舞台になる作品だとかなりの確率で水着美女が登場します。
これはサメ映画のお約束と言って良いでしょう。
ただ、残念ながら、水着美女は最初に襲われやすいです。
ここを含めてお約束ですね。
3. 華麗な死亡フラグ建築
パニック映画やサスペンスなどを見ていて気になるのは、「誰が生き残るか(死んでしまうか)」ということ。
複数人のグループでサメに立ち向かう場合、全員が無事に生還することはほぼないですからね。
先ほど水着美女が襲われやすいと言いましたが、あくまでもよくあるパターンの1つです。
そのため、私の場合は、死亡フラグが立っていないかに注目しながら映画を楽しんでいます。
例えば、過去を振り返る、反対に未来について語り出したらヤバイです。
また、サメなんかいないと言って、周囲が止めるのも聞かず単独行動するのも濃厚な死亡フラグです。
あくまでも私の楽しみ方ですが、参考になったら嬉しいです。
それでは本題の作品紹介に入りましょう。
巨大なサメが出てくるパニック映画12本
実は「ジョーズ」や「ディープ・ブルー」など続編が作られている作品もあり、種類の多いサメ映画。
そんな数ある作品の中から今回は以下の12本を紹介します。
巨大なサメが出てくる映画12本
- 「ロスト・バケーション」
- 「海底47m」
- 「シャーク・ナイト」
- 「パニック・マーケット」
- 「MEGALODON ザ・メガロドン」
- 「シン・ジョーズ」
- 「ジュラシック・シャーク」
- 「ビーチ・シャーク」
- 「シャーク・ショック」
- 「ハウス・シャーク」
- 「デビルシャーク」
- 「フランケンジョーズ」
主観ですが、1〜4まではパニック映画が苦手でない友人になら紹介できます。
5〜9はちょっとマニアックな映画が好きな人、10〜12はB級・C級映画も積極的に見る上級者向けといった感じです。
作品情報にはレイティングも載せています。
「あまりにもグロいのは…」という人は、レイティングも参考にしてください。
1. ロスト・バケーション(2016)
出典)Amazon
「ロスト・バケーション」のあらすじ
医学部に通うナンシーは亡くなった母に教えてもらったメキシコのとあるビーチを訪れる。
彼女は一緒に来ていた友人をホテルに残し、一人でサーフィンを楽しんでいたのだが、海に浮かぶ傷だらけのクジラを発見する。
そのクジラの体にはえぐり取られたような傷が…
急いでビーチに戻ろうとするナンシーだったが、巨大なサメに襲われケガをしてしまう。
何とか近くの岩場までたどり着くも、脚のケガで身動きの取れないナンシー。
はたして、彼女はこのピンチを脱することができるのか?
「ロスト・バケーション」の作品情報 | |
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監督 | Jaume Collet-Serra |
出演 | ブレイク・ライブリー、オスカル・ハエナダ |
公開日 | 2016年7月23日 |
レイティング | PG12 |
見どころ | ・キレイな海中映像 ・岩場で出会うカモメとの絆 ・主人公の精神的な成長 |
「ロスト・バケーション」の感想
この映画を見て思ったのが、何よりも映像がキレイ!
B級、C級、もしくはZ級に分類されるようなサメ映画だと映像美へのこだわりがないものも多いですが、「ロスト・バケーション」に関しては全く別物だと思ってOKです。
この記事で紹介した作品の中だと断トツでトップだと言って良いでしょう。
また、主人公が母の死や自分自身と向き合うために、母から教えてもらった秘密のビーチに訪れるという設定もGOOD。
「大きなサメを倒す」「大きなサメから逃げる」だけでなく、主人公が精神的に成長していく姿も良かったと思います。
サメの体長は大きくても推定5m程度で、特殊な能力を持っているわけでもありません。
その分、リアルであることへのこだわりが感じられ、他の作品よりも多くの人におすすめしやすい映画でした。
「ロスト・バケーション」を視聴できるVOD
2. 海底47m(2017)
出典)Amazon
「海底47m」のあらすじ
リサとケイトの姉妹はメキシコ旅行でサメを間近で見られるケージダイビングに参加することになる。
乗り気な妹のケイトに対して、ホテルを通さず地元の男性から紹介されたアクティビティを不安に思うリサ。
だが、リサは彼氏にフラれた直後で、退屈な自分を変えようと考えて参加を決意する。
最初は見たこのない景色に喜ぶ2人だったが、ケージを吊るすクレーンが故障して、海底までケージごと落下してしまう。
その水深はなんと47m。
無線も通じない状況の中、何とか船と通信できる水深まで上がって行き救助を求めようとするのだが…
「海底47m」の作品情報 | |
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監督 | ヨハネス・ロバーツ |
出演 | クレア・ホルト、マンディ・ムーア、サンティアゴ・セグラ |
公開日 | 2017年8月12日 |
レイティング | G |
見どころ | ・8mの巨大サメ ・深海のスリルが味わえる ・やるせないエンディング |
「海底47m」の感想
8mほどの巨大なサメが出てくるのですが、「海底47m」で感じるスリルはそれだけではありません。
例えば、救助を待っている間も徐々に酸素が減っていきますし、だからといって急に浮上しようとすれば潜水病により命を失う危険性もあるわけです。
他にも窒素酔いであったり、深海の暗闇で方向感覚を失ったりなどなど。
「いつかダイビングしてみたいなぁ」と思っていたのですが、この映画を見た後はそんな気持ちも消え失せました。
真っ暗な映画館で見たのなら、よりいっそう深海の恐怖感が増したと思います。
また、映画ではパニックになりやすい姉、ダイビングの経験があり冷静な妹というシーンも多いです。
おそらく、パニックになる姉にイラっとする人、感情移入できる人の2つに分かれるでしょう。
私なら完全にパニックになってしまう、もしくは無理だと諦めてしまう気がしました…
そんな絶望的な状況での姉妹の絆も上手く描かれていて、演出や設定などもかなり良く考えられている作品だと思います。
ただ、「巨大なサメを撃退!やったー!」というエンディングではないので、気持ちが落ち込んでいる時の視聴はおすすめしません。
「海底47m」を視聴できるVOD
3. シャーク・ナイト(2011)
出典)Amazon
「シャーク・ナイト」のあらすじ
チュレーン大学に通うニックたちは、クロスビー湖にあるサラの別荘へ旅行に来ていた。
キレイな湖でマリンスポーツを楽しむ彼らだったが、ウェイクボードをしていた一人がいるはずのないサメに襲われる。
必死で湖からあがった彼の腕は食いちぎられていた。
携帯電話も通じない別荘地でパニックになる学生たち。
ボートが壊れてしまい病院にも行けない窮地を救ったのはサラの知り合いで地元のダイバーのデニス、そして連れのレッドだった。
しかし、そのサメはデニスたちが放流したものだったのだ…
「シャーク・ナイト」の作品情報 | |
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監督 | デヴィッド・R・エリス |
出演 | サラ・パクストン、ダスティン・ミリガン、クリス・カーマック |
公開日 | 2011年8月31日 |
レイティング | PG12 |
見どころ | ・サイコパスが仕掛けるヒトの恐怖 ・大小様々、多数のサメが登場 |
「シャーク・ナイト」の感想
サメが登場する映画では、サメと人間との戦いになるケースが多いです。
一方、「シャーク・ナイト」の場合は、サメの怖さに人間の狂気も足されています。
そういう意味ではサスペンスの要素が強めになっていると思います。
サメを題材にしながら人間の狂気も描いていて、信じていた人間が味方でないことに気づく感じなど好みの作品でした。
もちろんサメにとっては良い人間も悪い人間もなく、エサだと思えば襲ってくるのですが…
また、特別変わったサメは出てこないものの、オオメジロザメ、シュモクザメなど登場するサメの種類はかなり多めです。
ただ、本編終了後、出演者がラップを歌うシーンは要らなかった…
これから視聴する方は、本編が終わった段階で止めることをおすすめします。
「シャーク・ナイト」を視聴できるVOD
4. パニック・マーケット(2013)
出典)Amazon
「パニック・マーケット」のあらすじ
あるスーパーマーケットで強盗事件が起きていた最中、大量の水が店内に流れ込む。
津波が街全体を飲み込んでいたのだ。
店内から脱出して助けを呼ぼうと試みるも、水の中には巨大なサメの姿が。
いつ次の津波が来るか分からない状況で残された時間は少ない。
はたしてスーパーマーケットから無事に脱出することはできるのか。
「パニック・マーケット」の作品情報 | |
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監督 | キンブル・レンドール |
出演 | ゼイヴィア・サミュエル、フィービー・トンキン、シャーニ・ヴィンソン |
公開日 | 2012年9月1日 |
レイティング | 16+ |
見どころ | ・正統派のパニック映画 ・スーパーに閉じ込められるという設定が面白い |
「パニック・マーケット」の感想
「パニック・マーケット」に登場するのは3m以上のホホジロザメで、どうしても別の作品と比較すると小さめです。
その分、リアリティはあり、「まともな」というと失礼かもしれませんが、けっこう正統派のパニック映画になっています。
店内に閉じ込められた人は警察官、元カップル、覆面だった強盗犯など様々。
そんな全く異なる立場の人たちが、大津波によって急に同じ1つの状況に置かれるわけです。
極限状態でパニックになる人もいれば、脱出する方法を必死に考える人、死を目の前にして自らを振り返る人などもいて、その心理描写もしっかりしています。
ただ、途中でゾッとする場面があって、今回紹介した作品の中では唯一目を背けてしまいました。
ネタバレにならないように詳しくは言いませんが、急に出てくる虫は怖いです。
あと、映画内では津波のシーンもあるので、その点にも注意してください。
「パニック・マーケット」を視聴できるVOD
5. MEGALODON ザ・メガロドン(2018)
出典)Amazon
「MEGALODON ザ・メガロドン」のあらすじ
ハワイ沖で秘密任務を遂行していたロシアの潜水艦が巨大な古代ザメ・メガロドンに襲われる。
ロシアは深海の南太平洋通信ケーブルを狙って、海底で掘削作業をしていたのだが、それによってメガロドンを目覚めさせてしまったのだ。
その潜水艦を発見したアメリカ海軍の駆逐艦・ショー。
小型の潜水艦・ベルで生存者を救出するものの、着船する前にメガロドンに飲み込まれてしまう。
アメリカ海軍はメガロドンの体内から脱出し、巨大ザメによるハワイへの襲撃を食い止めようとするのだったが…
「MEGALODON ザ・メガロドン」の作品情報 | |
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監督 | ジェームス・トーマス |
出演 | マイケル・マドセン、ドミニク・ペース, キャロライン・ハリス、エゴ・ミティカス、エイミー・ストルト、スコット・C・ロウ |
公開日 | 2018年8月13日 |
レイティング | NR |
見どころ | ・B級感があるのに壮大なスケール ・アメリカvsロシアvs巨大ザメの三つ巴 ・「MEG ザ・モンスター」とは全くの別物 |
「MEGALODON ザ・メガロドン」の感想
この記事で紹介した作品の中では、最大級の巨大ザメが登場します。
ただ、映画のポスターだと駆逐艦を丸呑みできるサイズなのに、本編では小さくなっていて残念…
それでも十分に巨大なのですが、映画内で飲み込まれたのは小型潜水艦の方で、ポスターのサイズを期待して見るとガッカリするので注意してください。
また、「MEGALODON ザ・メガロドン」というタイトルは、アメリカと中国の合作映画「MEG ザ・モンスター」を意識したものだと思われます。
どちらが多くの人が楽しめる作品かといえば「MEG ザ・モンスター」でしょう。
名前は似ていますが、クオリティは全く別次元です。
サメとの対決シーンはそこそこ迫力があるものの、救助したロシア兵との戦闘も起きて、どっちつかずといった印象ですね。
「MEG ザ・モンスター」の後に、比較しながら見てみるのが面白いと思います。
「MEGALODON」を視聴できるVOD
6. シン・ジョーズ(2016)
出典)Amazon
「シン・ジョーズ」のあらすじ
とあるビーチで焼け死んだ魚が打ち上げられる。
はじめは誰かの悪ふざけだと考えるものの、ウェイクボードの最中に客が赤く光るサメに食い殺されたという報告が船の持ち主であるロトガーから寄せられる。
確実にこの海では何か異常な現象が起きていたのだ。
ライフガードのカプランとジーナは一連の出来事の原因を探るべく調査を開始するのだった。
「シン・ジョーズ」の作品情報 | |
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監督 | グリフ・ファースト |
出演 | レイチェル・ブルック・スミスええ、ジェフ・フェイヒー、デヴィッド・ファウスティーノ |
公開日 | 2016年12月16日 |
レイティング | 13+ |
見どころ | ・推定体長5m〜10mの巨大サメ ・サメなのに放射能を持ち、高熱を発する |
「シン・ジョーズ」の感想
核実験で放射能を持ったサメが暴れ回る。
そんなぶっ飛んだ設定の映画です。
サメの体長はおそらく5m〜10m程度で、自然界にも存在する大きさです。
ただ、問題はサメなのに爆発するということ。
放射線で汚染されたサメは下手に攻撃できない上に、政府は秘密を隠そうとします。
さらに、そのサメによって汚染された魚を食べた人、調理した人まで爆発するという、噛みちぎらない攻撃方法には驚かされました。
そんな絶望的な状況にライフセーバーたちが挑みます。
シリアスなシーンも一部ありますが、コメディ要素もあってそこまで深刻にならずに最後まで視聴できました。
映画内では飲食店の口コミサイトやSNSも出てきて、「外部と連絡が取れなくなる」といったパターンの多いサメ映画とは違う点も面白いです。
ちなみに、「シン・◯◯」といえば脚本・総監督庵野秀明さんの「シン・ゴジラ」が思い浮かびますが、「シン・ジョーズ」はそれを意識したものだと思われます。
原題は「Atomic Shark」なので、「核実験によって影響を受けた」「巨大なモンスター」といった設定から邦題では「シン・ジョーズ」となったようですね。
「シン・ジョーズ」を視聴できるVOD
7. ジュラシック・シャーク(2013)
出典)Amazon
「ジュラシック・シャーク」のあらすじ
ある島で行われていた石油の掘削作業。
初期調査よりも多くの石油が掘削できると分かり作業が急がれていた。
だが、地下深くまで掘削したことで、氷床に眠っていた古代サメ・メガロドンが目を覚ます。
そんなことになっているとは知らずにレポートの調査をする男女4人、そして盗んだ絵画の引き渡しを予定していた強盗犯らが島を訪れる。
メガロドンによって孤立した島から無事に脱出できるのか。
「ジュラシック・シャーク」の作品情報 | |
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監督 | ブレット・ケリー |
出演 | エマニュエル・カリエール、クリスティーン・エメス、セリーン・フィリオン |
公開日 | 2012年4月20日 |
レイティング | 13+ |
見どころ | ・古代ザメのメガロドンが登場 ・B級映画ならではのツッコミどころ満載 |
「ジュラシック・シャーク」の感想
かつて存在していた伝説の古代ザメ・メガロドンが登場します。
正確な大きさは分かりませんが、メガロドンは推定値で10m以上、中には20m近いものもいたという説もあってかなりの大型です。
しかし、その大きさを作品内であまり描けていないのが残念。
この点は低予算のいわゆるB級、C級映画の宿命なような気もしますが、1時間18分のうち、10分以上もエンディングに充てられるなど全体的に内容も薄めです。
お金のかかる細かなCGは期待していなかった分、その他の部分にはもっと力を入れてほしかったです。
「なんだよそれ!」とツッコミを入れながら見るのにちょうど良いかもしれません。
「ジュラシック・シャーク」を視聴できるVOD
8. ビーチ・シャーク(2011)
出典)Amazon
「ビーチ・シャーク」のあらすじ
キレイな海に囲まれた街のホワイトサンズに町長の息子・ジミーが戻ってきた。
大学生向けの音楽イベントを開き、街を盛り上げようというのだ。
そんな中、ビーチではサメに襲われたと思われる遺体が見つかる。
しかし、その場所は海から離れていて、浅瀬で襲われたにしても不自然だった。
保安官の兄妹・ジョンとブレンダは海洋研究所の職員であるサンディに調査を依頼するのだが…
「ビーチ・シャーク」の作品情報 | |
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監督 | アトキンス・マーク |
出演 | ネメック・コリン、ホーガン・ブルック、エヴィガン・ヴァネッサ・リー |
公開日 | 2011年 |
レイティング | すべて |
見どころ | ・砂の中を泳ぐサメという新設定 ・変なところに感じるこだわり ・幼魚でも推定10mを超えるサメが多数登場 |
「ビーチ・シャーク」の感想
「サメといえば海」
そんな当たり前をこの映画では打ち破っています。
探してみると面白い設定のサメ映画は多数あるようですが、「ビーチ・シャーク」を見た時は「この手があったか」と思いました。
スティーヴン・スピルバーグ監督の「ジョーズ」以降、サメを題材にした映画は数多く撮られてきました。
ただ、どうしても海というシチュエーションで映画を作るとなると、他の作品と設定やパターンがかぶってしまいます。
「それならサメが砂中を泳げば良いのでは?」
この発想の転換からは、人類の祖先が海から陸に出たような進化を感じました。
まぁ、半分は冗談ですが、このような変わった内容でも感心したのは意外と細かい設定です。
サメが砂の中を泳げる理由を研究所職員のサンディが説明するシーンがあるのですが、(実際はあり得なくても)作品の中ではリアルで、純粋に「だから泳げるのか!」と思ってしまいました。
登場するサメの大きさに言及しているシーンはないものの、周りのものと比べると推定10m以上になりそうです。
しかも、それは幼魚で、それ以上のサメが何匹も出てくる点もスリルがあって悪くなかったです。
深い内容を求めてはいけませんが、変わり種を見たい人にはおすすめできます。
「ビーチ・シャーク」を視聴できるVOD
9. シャーク・ショック(2017)
出典)Amazon
「シャーク・ショック」のあらすじ
トレーラーパークのソギー・メドウズでは、所有者のデコナーが住民に対して厳しい取り立てを行っていた。
家賃を滞納する人が多く、警察の対応も待てないデコナー。
彼は痺れを切らせて、部下にある作戦を命じるのだった。
その作戦とは、堤防を決壊させ、事故に見せかけて住人を追い払おうというもの。
そんな作戦が進んでいるとは知らず、トレーラーパークに住むロブは暮らしを楽にするべく近くの風車から電線を引いて、タダで電気を使えるようにしようと企んでいた。
その作業の最中、堤防の決壊で水に飲み込まれるトレーラーパーク。
そこに6mはあろうかという巨大なサメが迷い込む。
ロブは切れた電線を使ってサメを退治したのだが、この電流を浴びたことでデンキザメが誕生するのだった…
「シャーク・ショック」の作品情報 | |
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監督 | グリフ・ファースト |
出演 | タラ・リード、トーマス・イアン・ニコラス、クリント・ジェイムス |
公開日 | 2017年 |
レイティング | 13+ |
見どころ | ・電気とサメが相性抜群 ・舞台がトレーラーパークという馴染みのない設定 ・前代未聞!?サメの捕獲作戦 |
「シャーク・ショック」の感想
電気を使ってサメを追い払うなんて話は聞いたことありましたが、何と「シャーク・ショック」では近づく者を感電させるデンキザメが登場します。
サメなのに放電するという設定は面白く、トレーラーパークが舞台ということもあり「貧富の差に対する問題提起なのでは?」と思う部分もありました。
また、「サメから逃げる」「サメを倒す」のではなく、ある理由から捕獲するという設定も良かったです。
「さすがにその人数で捕獲は…」と若干無理な設定にも思えましたが、新しいことにチャレンジしようとしている感じはします。
ただ、サメの迫力は物足りず、もっと電撃を生かしたシーンがあっても良かったですね。
ホラー、パニックの要素は薄めで、コメディよりの作品になっています。
「シャーク・ショック」を視聴できるVOD
10. ハウス・シャーク(2018)
出典)Amazon
「ハウス・シャーク」のあらすじ
元警官のフランクはある晩、息子のテオをシッターのベッツィに任せ、ネットで知り合った女性とのデートへ出かけていた。
夜10時を過ぎた頃に帰宅したフランクだったが、ベッツィの悲鳴を聞きバスルームへ行くと、彼女がトイレに引きずり込まれる姿を目撃。
血だらけになったトイレからサメの背びれを見たフランクは、テオと一緒に家の外にテントを張って生活するように…
フランクは家に何か恐ろしい怪物が住んでいると主張するが、調査の結果、警察はパイプの故障が原因の事故だと結論づけた。
そんな家を不動産屋のレーガンは他の客に売ろうとするのだったが…
「ハウス・シャーク」の作品情報 | |
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監督 | ロン・ボンク |
出演 | トレイ・ハリソン、ミッシェル・マーチャント、ウェス・レイド |
公開日 | 2017年 |
レイティング | 16+ |
見どころ | ・家の中にサメが出現 ・コメディ要素が強め |
「ハウス・シャーク」の感想
安全であるはずの家にサメが潜んでいるというぶっ飛んだ設定の作品です。
下品なスプラッター映画を見たい人にとってはドンピシャですが、リアルなサメの登場するパニック映画を求めるなら絶対に見ないでください。
美人の女性が最初の被害者になるのはお約束で、序盤は「この後、どうなって行くんだろう?」というワクワクがありました。
ですが、この手の映画では長めの1時間51分、それ以降、「最初のワクワクを返してくれ」という時間が続きます。
個人的に長めの作品は好きなのですが、この作品の約2時間はけっこうキツかったです。
何も考えたくない時、2時間の空き時間がある時に見ましょう。
「ハウス・シャーク」を視聴できるVOD
11. デビルシャーク(2016)
出典)Amazon
「デビルシャーク」のあらすじ
13人の子どもを虐待死させた修道女・リンダ・ブレア。
悪魔を信仰する彼女の儀式によって恐ろしい怪物が生まれていた。
なんと彼女の呼び出した悪魔が巨大なホホジロザメに憑依していたのだ。
とある湖では人がサメに襲われる事件が相次ぎ、警察も捜査を開始するのだが進展はない。
そんな中、サメに襲われた被害者の一人・アリを訪ねて、ある男が街にやって来るのだった…
「デビルシャーク」の作品情報 | |
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監督 | ドナルド・ファーマー |
出演 | アンジェラ・ケレック、ボビー・ケレック、チャニング・ドッドソン |
公開日 | 2015年8月14日 |
レイティング | 18+ |
見どころ | ・悪魔が憑依したサメという斬新な設定 ・後半でどんどん強くなるB級感 ・ニヤッとしてしまうデートシーン |
「デビルシャーク」の感想
タイトルを見た時、「凶暴なサメとエクソシストが闘うんだろうな」と期待したのですが、その期待は良い意味でも、悪い意味でも裏切られました。
まず、「デビルシャーク」という題名(原題は「SHARK EXORCIST」)なのに、しっかりとサメが出てくるシーンが少ないです。
サメよりも悪魔にフォーカスしているためかもしれませんが、ちゃんと見てもストーリーが分かりませんでした。
ストーリーが難解すぎて、「もしかしたら何か深い意味が隠された作品なのかも…」とも思いましたが、おそらく何もないです。
ただ、サメに襲われたアリが、別の女性とデートする彼氏をつけるシーンは良かったですね。
親友のボーイフレンドと知っていてデートを楽しむ女性が可愛くニヤッとしてしまいましたし、それを追いかけるアリが、背びれだけを出して海中を進むサメのようでした。
しかし、そのシーンあたりが個人的なピークで、後半はB級感がどんどん増していきます。
製作者、もしくは有識者に解説してほしい上級者向けの作品です。
「デビルシャーク」を視聴できるVOD
12.「フランケンジョーズ」(2016)
出典)Amazon
「フランケンジョーズ」のあらすじ
1942年のドイツ、そこでは死んだ人間を生き返らせるという禁忌の実験が行われていた。
物語だと思われていたフランケンシュタインは実在し、その心臓と脳を使った生物兵器が開発されていたのだ。
結局、その実験は失敗するのだが、60年の時を経て怪物が誕生しようとしていたのだった…
「フランケンジョーズ」の作品情報 | |
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監督 | マーク・ポロニア |
出演 | グレタ・ヴォルコヴァ、ケン・ヴァン・サント、ジェームズ・カロラス |
公開日 | 2016年8月16日 |
レイティング | 16+ |
見どころ | ・B級?C級?何を見ているのか分からなくなるスゴい内容 ・ひどい映像に対して音楽がエモい |
「フランケンジョーズ」の感想
まだまだサメ映画初心者の私にとっては、かなり衝撃的な作品でした。
サメ映画にB級作品が多いとは知っていたのですが、「フランケンジョーズ」をB級と言ってしまうと他のB級作品の評価を改めないといけません。
これが世に言うZ級なのかとも思いましたが、「よく分からない」というのが本音です。
途中から「何を見せられているんだ」という気持ちになり、内容的には確実に上級者向けだと思います。
さらに、これが2016年と比較的最近の作品であることにも驚きです。
一方、ひどい映像に対して、時折流れる音楽がエモい点は好印象。
怖いもの見たさで視聴するならアリですね。
「フランケンジョーズ」を視聴できるVOD
【まとめ】「これもアリかも?」と思わせる魅力がサメ映画にはある!
巨大なサメが登場するパニック映画を12本紹介しました。
サメ映画はリアルが売りのものから、ぶっ飛んだ設定のものまでたくさんあります。
紹介した12本の中にはかなりマニアックなものもあるので、もしリアルなサメを見たいならドキュメンタリーもおすすめです。
例えば、VODでも視聴できる「シャーク 海洋の覇者」は、サメの知られざる生態に迫ったドキュメンタリーです。
実際の狩りや求愛の方法をリアルな映像とともに学べ、サメ映画とは違った面白さがありますよ。
ただ、実在するサメの中には、「獲物の発する電場を感知する」「少なくても時速70kmで泳げる」「体が発光する」「200歳まで生きる」など驚くべき特徴を持ったものもいます。
B級映画に出てくるようなサメはいませんが、リアルなサメの生態を知ったら「もしかしたら…」と思わせてくれる。
そんな魅力がサメにはあり、サメ映画の面白さもそこにあるのだと思います。